コンセプト
Behavior Based Safety
「事故が起きていないから安全」。本当にそう言えるでしょうか?
事故が起きていなくても、リスクは存在し得ます。無理な作業を続けることで、リスクが高まっていることもあり得ます。
人の「行動」に着目し、作業環境と行動を測定、定量分析して、安全な行動を選択するようにしていくことが「行動に基づく産業安全」のコンセプトです。
イベント&ニュース
産業安全ウェルビーイング
産業安全ウェルビーイングの第一人者である長岡技術科学大学・北條理恵子先生との共同研究により下記を実施します。
- ウェルビーイングを紹介する冊子を先着200名様にプレゼント!
- 産業安全ウェルビーイングの研究に貢献するアンケートを実施!
https://www.atelier-inc.com/wb
※パスワードは「5234」を入力してください。
アンケートURLのリンク
※スマートフォンからもアンケートにご回答頂けます。
※このアンケートは会社や個人が特定されることはありません。また、個々の回答内容を公開することはありません。
2021/9/4から9/22までにご協力くださった31名のアンケート状況を「産業安全ウェルビーイング」に掲載しました。
長岡技術科学大学システム安全工学専攻の北條研究室では、はたらく人々の行動、ストレス、そして、最近注目されている「ウェルビーイング」等を、定量的に計測・分析・評価しています。その結果にもとづいて、行動分析学という手法を使い、作業現場の最適化を行っています。そのため、様々な作業環境でのウェルビーイングの調査が必要です。作業現場の最適化のため、皆様のウェルビーイングに関するアンケートへのご協力をお願いいたします。
ソリューション展示
始めよう! 職場のリスクアセスメント
安全のために必要だとわかっている「リスクアセスメント」。忙しくて手が着かなかったり、リスク低減方策が教育に偏ったり、課題が多いのが実情です。アトリエでは、Behavior Based Safety に基づき「人が動く」リスク低減方策の立案を支援します。
カイゼン活動支援サービス
ロボットを導入しても期待したほど効率化が進まず、ロボットの動きに起因するトラブルやヒヤリハットが頻発する。そのような状況でお困りではありませんか? 安全と効率の両立を目指す企業を全力で支援します。
産業安全ウェルビーイングの可視化
近年、働く環境としての安全に加え、やりがい、働きがいのある職場が安全を作る、「新しい安全」が注目されています。アトリエでは、この「新しい安全」を可視化する方法論を展示、測定デモを行います。
参考展示
「リモート・リスクアセスメント」ツール
現場で危険性を一覧から選択、記入、写真を撮りながらデータベースを構築、現場間で共有し、リモートで弊社が結果を評価して、効率よくアセスメントを支援します。
「作業者安全・アドバイス」ツール
ウェルビーイングを測ることで作業者の傾向をつかみ、利用する機器、作業ごとに注意すべき安全性をアドバイスします。
行動に基づく産業安全
Behavior Based Safety
労働安全衛生対策は、発生した労働災害の原因を究明し、類似災害の再発防止策を確立することが多いです。しかし、作業者の労働環境の変化、ハザードの多様化により、作業者が対応し切れず、ヒヤリハットが発生しています。
これを防ぐには、職場の潜在的なハザードを見つけ出し、事前に的確な方策を講ずるリスクアセスメント及びリスク低減措置の検討が必要となります。実際のところ、労働安全衛生法第28条の2では、危険性または有害性等の調査及びその結果に基づき講ずる措置(リスクアセスメント及びリスク低減)の実施が明記されています。
一般的にリスクアセスメント及びリスク低減措置は、次の流れで進めます。
1)危険性または有害性の特定
2)ハザードごとのリスクの見積もりと評価
3)リスク低減のための優先度の設定、リスク低減措置内容の検討
4)リスクの低減措置の実施
現場で使用する機械のリスクアセスメント及びリスク低減は、メーカーで実施されますが、問題は、個々の現場の作業環境を配慮していないところにあります。
機械を現場で利用する者、安全管理者が、作業環境の条件を考慮してアセスメントを実施し、リスク低減措置の妥当性を評価する必要があるのです。この際、注意すべきことは、リスク低減措置が、教育に偏ったり、注意喚起や精神論に依存しないこと。また、不安全行動が安全行動に変わることを測定し、定量的に検証することです。
この定量評価で役立つのが「行動分析学」です。
行動分析学の視点で考えると、人の不安全行動の変容、または増強しているのは環境要因であって、この環境要因と行動の随伴性に着目して改善していくアプローチが必要なのです。
(共同研究者 北條理恵子 先生の論文から許可を得て作成)
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共同研究者 ジー・オー・ピー 清水様の話から作成
産業安全ウェルビーイング
well-being
これからの労働安全は、労働災害のネガテイブなリスクを減らすことだけでなく、より幸福で、自己実現をかなえる作業現場を目指すことが必要です。私たちの研究では、この第一歩として、産業安全ウェルビーイングの定量評価手法を普及させる啓蒙活動を進めています。今後は、作業スタイルや作業者の背景を考慮し、より感受性の高い尺度を構築し、多様な職種に対しても検証していきます。
そして、ウェルビーイングを可視化した後、「行動分析学」を応用した手法により、「職場の最適化」を支援していきます。
まずはウェルビーイングを測ることから。
是非、一緒にウェルビーイングな職場を作りましょう。

向殿政男 安全、健康、ウェルビーイング セーフティダイジェスト、第68巻、第11号 の内容から作成
アンケートの速報
2023/9/4から9/26 までに36名の皆様に産業安全ウェルビーイングのアンケートにご回答くださいました。
ご協力誠にありがとうございます。
速報としてグラフの一部を公開いたします(2023/9/22 版 31名)。
なお、9/29 の全国産業安全衛生大会において北條先生がこの結果についてお話されます。
その様子を後日、このサイトでも紹介いたします。
■グラフの見方
このグラフはアンケート結果を業種ごとの回答者の平均値をレーダーチャートにしたものです。
業種間の絶対値を比較するというよりは、グラフの形(項目間の相対比較)であったり、今後、同じ業種の異なる職場での状況を分析していくことを目標としています。

2023/9/26 までにご協力頂いたアンケートの状況(31名)
共同研究者の紹介
北條理恵子
看護師,助産師免許を取得後,自治医科大学附属病院産科病棟に3年間,民間の産科病院に2年間勤務.その後,駒澤大学文学部心理学コースに入学.同大学大学院にて1996年修士(心理学)取得.博士後期課程在学中の1999-2004年まで米国ロチェスター大学でVisiting scientistとして行動毒性学を学ぶ.帰国後に東京大学にて博士(獣医)を取得.2004年国立環境研究所にポスドクとして勤務後,産業技術総合研究所,労働安全衛生総合研究所機械システム安全研究グループ上席研究員を経て,2022年1月より長岡技術科学大学システム安全工学専攻に准教授として勤務.産業安全行動分析学研究室にて,働く人の目線からの安全制御システムの有効性評価,適切な作業行動のための行動分析学的介入,働く人のウェルビーイング評価に関わる研究に従事.除雪,建設・土木,製造業における機械のふるまいを含むすべての作業行動を分析し,定量評価に基づく最適化の構築を目指す.日本行動分析学会会員,日本信頼性学会会員,日本安全工学会会員,計測自動制御学会会員,日本機械学会産業・化学機械と安全部門副部門長.