安全管理者/作業者向け
行動に基づく産業安全ソリューション

コンセプト

Behavior Based Safety

事故が起きていないから安全。本当にそう言えるでしょうか?

事故が起きていなくてもリスクは存在します。
無理な作業を続けることでリスクが高まっていることもあります。
事故を起こさないために何ができるでしょうか?

 

行動に基づく産業安全では、作業環境と人の行動に着目し
安全な行動を選択するように介入することで、職場の安全をカイゼンします。

 

さらに。

作業におけるマイナス要素(リスクや災害)を減らすだけでなく

生きがい・やりがいを十分に感じ

より積極的に安全に関わり、共に安全を守り創る。

 

アトリエは、プラスを増やしていく職場づくりを支えます。

 

イベント&ニュース

安全性と生産性の両立の事例

第23回計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会(※1)において優秀講演賞を受賞した「安全行動デザイン図」が
 「川崎重工 Future Lab HANEDA」様における安全性と生産性の両立 ※2
に活用されました。是非、記事をご覧ください。


  情報処理学会の「デジタルプラクティスコーナー
  https://www.ipsj.or.jp/dp/contents/publication/58/DP6505-S05.html


安全行動デザイン図は、リスク低減方策の検討(いつ・どこで・どのように)や、受入教育における「正しい作業の流れ」や「トラブル対応」の説明、危険予知トレーニング(KYT)での議論の題材にも活用頂けます。


※1「開発の早期から人の不安全行動を考慮するための安全行動デザインの表記法と設計プロセスの提案」
※2「人とロボットが共存・協働・協調できる空間の社会的価値の考察」

新入社員のウェルビーイング支援

皆様の職場には「新入社員」が入社されたでしょうか?
弊社および弊社が所属するヴィッツ・グループの新入社員は、これから半年ほどの研修の後、各部署へ配属されます。


今回、この新入社員を対象に、
 ・4月の入社時
 ・9月の研修終了時/配属時
 ・翌3月に次の新入社員を迎える時
のウェルビーイングの変化を測定し、生き甲斐・やり甲斐を持って仕事をしていくための支援を行うことになりました。
支援は、本人へのレポートの提供、レポートをツールにした上長と新入社員の面談のコーディネイトになります。


4月に第1回のアンケートを行い、日本人のウェルビーイングの平均との比較による個人レポートを作成しました。
これから上長が面談を行う際のフィードバックの仕方を伝授するところです。
9月には第2回アンケートを実施して、ウェルビーイングの変化(配属の影響)を見て対応していきます。
引き続き、この取り組みを報告して参ります。

産業安全ウェルビーイング・アンケート

 共同研究者である長岡技術科学大学システム安全工学専攻の北條研究室では、はたらく人々の行動、ストレス、そして、最近注目されている「ウェルビーイング」等を、定量的に計測・分析・評価しています。その結果にもとづいて、行動分析学という手法を使い、作業現場の最適化を行っています。そのため、様々な作業環境でのウェルビーイングの調査が必要です。作業現場の最適化のため、皆様のウェルビーイングに関するアンケートへのご協力をお願いいたします。

 

https://www.atelier-inc.com/wb
※パスワードは「5234」を入力してください。

アンケートURLのリンク
 
※スマートフォンからもアンケートにご回答頂けます。

※このアンケートは会社や個人が特定されることはありません。また、個々の回答内容を公開することはありません。

ウェルビーイング・アンケートの状況

2023/9/4から12/26 までに92名の皆様がアンケートにご回答くださいました。

 今回は業種に「医療」が追加されました。ご協力誠にありがとうございます。
このグラフはアンケート結果を業種ごとの回答者の平均値をレーダーチャートにしたものです。

 レーダーチャートの軸のうち、「主観」は Dienerの主観的 well-being、それ以外の6軸は Ryff の心理的 well-being になります。主観的 well-being は自分自身の生活に対する主観的評価と定義され、心理的 well-being は以下のように定義されます。


人格的成長(自己成長):発達と可能性の連続上にいて、新しい経験に向けて開かれている感覚
人生における目的(人生の目的):人生における目的と方向性の感覚
自律性:自己決定し、独立、内的に行動を調整できるという感覚
環境制御力(環境の制御):複雑な周囲の環境を統制できる有能さの感覚
自己受容:自己に対する積極的な感覚
積極的な他者関係(他社との肯定的関係):暖かく、信頼できる他者関係を築いているという感覚


軸の定義の和訳は「西田裕紀子, 成人女性の多様なライフスタイルと心理的well-beingに関する研究, 教育心理学研究,2000,48,433」から引用しました。

長岡技術科学大学の北條理恵子先生は、この2つに医学的 well-being を加えた3つの指標と安全の関係を調査する研究を行っています。

2023/12/26 までにご協力頂いたアンケートの状況(92名)

ソリューション

行動に基づく産業安全は、機械や作業のリスクアセスメントから始めます。
本質的安全設計と付加方策により、安全に作業する環境を整えます。
その上で、作業者を中心に安全ウェルビーイングを測定、分析して、必要に応じて行動分析学に基づいた介入を行い、職場環境をよりよい状態に調整します。

ソリューション全体像

ソリューション全体像

■職場のリスクアセスメント導入支援サービス

安全のために必要だとわかっている「リスクアセスメント」。
忙しくて手が着かなかったり、何から始めてよいかわからなかったり、課題が多いのが実情です。
また、やってはみたものの、これでよいのかわからない、という声もお聞きします。
アトリエは、リスクアセスメントの活動を軌道に乗せるお手伝いをします。

 

<進め方>

・規定のアセスメントシートがない場合にはテンプレートを提供します。

・始めの「とっつき」としての危険性の洗い出しを手助けします。

・実際に少しやってみせて納得してもらいます。

・つまづく場面で全力バックアップします!

・リスクアセスメントシートと解説書を納入します。

 

パンフレットはこちらから

 

■リスクアセスメントの改善サービス

リスクアセスメントを進めてみたものの、結果をどのように活かしたらよいか、お悩みではありませんか?
また、リスク低減方策が本当に有効なものか、効果に疑問をお持ちではありませんか?

アトリエは、既存のリスクアセスメントをレビューして、第三者の視点で危険源の網羅性やリスク評価の結果、リスク低減方策の妥当性を評価します。
そして、職場の安全方針や目標と一貫性のある安全活動を支援します。

 

<進め方>

・既存のリスクアセスメント結果を第三者の視点で分析して説明し、現状の課題を示します。

・安全活動を見直す場合は現状を把握し、カイゼン計画を立案します。

・リスク低減方策を人を動かす視点で見直し、守られるようにするための継続的な活動(PDCA)を支援します。

・社内の関連部門を含め関係者への説明を専門的にサポートします(リスクコミュニケーション)。

・リスクアセスメントシート、改善計画書等を納入します。

■職場の安全の可視化サービス

なぜ労働災害はゼロにならないのでしょうか?
製造業の現場において不断の安全活動にもかかわらず、厚生労働省の統計では、近年、死傷数が微増しています。
労働災害が起こる原因の5割は、意図的な不安全行動にあると言われています。
事故を未然に防ぐには、不安全行動の予兆をつかみ、安全行動の個別指導が必要不可欠ですが、管理者を悩ませている状況です。


安全の可視化は、安全ウェルビーイングにより、作業者が安全を守ろうとする力を「発揮できる状況にあるか」を測定し、事故を未然に防ぐ職場作りをお手伝いするサービスです。
安全の可視化により、以下の項目について、会社全体、部署や作業役割による偏りがわかり、手当の必要な部署・人、作業環境・作業の改善の必要性がわかります。


 ・リスク低減方策の有効性(安全)

 ・不安全行動の予兆(安全)

 ・製造工程や機械を変える際の心理的負担(安心)


安全の可視化は、会社全体・部署・個人の3つ視点で分析を行い、グラフにより傾向を一目瞭然に可視化しながら、状況わかりやすく説明するレポートを提供します。
何をどのように改善すべきか、改善の方向性が明らかになります。


レポートの例



パンフレットはこちらから

■職場の安全・最適化サービス

製造現場の安全を追求しながら効率化することは難しいと感じていませんか?
特にロボット導入後に、新たなハザードが生じたり、想定外の人の不安全行動が生じるなど、多くの課題が生まれます。
アトリエは、リスクアセスメントとウェルビーイングアセスメントの結果をもとに、職場環境を最適化します。

 

<進め方>

 ・ロボット導入後のハザードの分析、リスクの評価、リスク低減方策の立案します

 ・職場環境と作業者の行動を観察、測定し、機器と人、環境の相互作用を分析します

 ・想定外の人の不安全行動を低減するための、人が安全行動を選択する方策を立案します

 

<結果の活用>

 ・作業者ファーストの空間デザイン、効率的なレイアウト作成を支援します。

 ・機器や環境の改善、運用方法やルールの変更による安全性を向上します。

 ・生産性と作業者の働きやすさ、ウェルビーイングの両立をサポートします。

 

最適化で取り組む活動の例


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基盤技術

Behavior Based Safety

労働安全衛生対策は、発生した労働災害の原因を究明し、類似災害の再発防止策を確立することが多いです。
しかし、作業者の労働環境の変化、ハザードの多様化により、作業者が対応し切れず、ヒヤリハットが発生しています。

これを防ぐには、職場の潜在的なハザードを見つけ出し、事前に的確な方策を講ずるリスクアセスメント及びリスク低減措置の検討が必要となります。
実際のところ、労働安全衛生法第28条の2では、危険性または有害性等の調査及びその結果に基づき講ずる措置(リスクアセスメント及びリスク低減)の実施が明記されています。

一般的にリスクアセスメント及びリスク低減措置は、次の流れで進めます。

 

 1)危険性または有害性の特定

 2)ハザードごとのリスクの見積もりと評価

 3)リスク低減のための優先度の設定、リスク低減措置内容の検討

 4)リスクの低減措置の実施

 

 

作業により危害が生じる仕組み

 

ここで、現場で使用する機械のリスクアセスメント及びリスク低減は、メーカーで実施されます。

問題は、個々の現場の作業環境を配慮していない(し切れない)ところ、人が原因となるリスクはヒューマンエラーとして扱われ、検討されないことが多いところにあります。

リスク低減措置が、使用上の情報や教育に偏ったり、注意喚起や精神論に依存しないことも重要です。

よって、機械を現場で利用する者、安全管理者が、作業環境の条件を考慮してアセスメントを実施し、リスク低減措置を検証する必要があります。

 

ここで、検証すべきことの観点は3つあります。

 

リスク低減方策の検証

 

 ①決めた通りに実施されているか?(適合性)

 ②目標達成に寄与しているか?(有効性)

 ③作業者にとって合理的な方法か?(妥当性)

 

①は比較的容易に測定できますが、②と③の測定には工夫(実験計画)が必要です。

また、検証の際には、不安全行動が安全行動に変わることを測定し、定量的エビデンスを残すことも有用です。

 

この定量評価で役立つのが「行動分析学」です。

行動分析学の視点で考えると、人の不安全行動の変容、または増強しているのは環境要因であって、この環境要因と行動の随伴性に着目して改善していくアプローチが必要なのです。

 

産業安全ウェルビーイングと行動分析学

 

(共同研究者 北條理恵子 先生の論文から許可を得て作成)

well-being

ウェルビーイングとは、世界保健機関(WHO)により「身体的・精神的・社会的に良い状態が続くこと」と定義されていますが、企業活動においては社員が「能力を発揮できる状態」と解釈できます。

さらに、これからの労働安全について考えると、労働災害のネガテイブなリスクを減らすことだけでなく、より幸福で、自己実現をかなえる作業現場を目指すことが必要です。

 

向殿政男 安全、健康、ウェルビーイング セーフティダイジェスト、第68巻、第11号 の内容から作成

 

私たちの研究では、この第一歩として、産業安全ウェルビーイングの定量評価手法を普及させる啓蒙活動を進めており、主観的ウェルビーイングと心理的ウェルビーイングに着目しています。
今後は、作業スタイルや作業者の背景を考慮し、より感受性の高い尺度を構築し、多様な職種に対しても検証していきます。
 


安全が必要な作業におけるウェルビーイングの解釈

 

 そして、ウェルビーイングを可視化した後、「行動分析学」を応用した手法により、「職場の最適化」を支援していきます。

まずはウェルビーイングを測ることから。

是非、一緒にウェルビーイングな職場を作りましょう。

働く人のウェルビーイングの見える化と行動分析学的手法による職場の改善

2023年9月29日の第82回全国産業安全衛生大会において、北條理恵子先生のご講演がありました。
北條先生から許可を頂き、講演の概要を紹介いたします(無断転載禁止です)。


 2023年9月29日(金)の第82回全国産業安全衛生大会において、長岡技術科学大学の北條理恵子准教授による「働く人のウェルビーイングの見える化と行動分析学的手法による職場の改善」の講演がありました。アンケートやバイタル測定により「職場のウェルビーイングを見える化」し、その結果をもとに行動分析学的介入を行って「職場の最適化」を進めるものです。

 まず、ウェルビーイングについて説明がありました。ウェルビーイングには、瞬間的・感覚的な喜びとされる「主観的ウェルビーイング」と、努力の後の達成感や生きがいとされる「心理的ウェルビーイング」の2つがあります。職場に当てはめてみると、主観的ウェルビーイングが高い職場は安心感があり、心理的ウェルビーイングが高い職場はやりがいを感じられると考えることができます。本研究の結果から、職種や業種、職位により個人が感じる主観的ウェルビーイング・心理的ウェルビーイングの程度に違いがあることが分かったそうです。今までの研究は、専ら比較的長い時間(例えば人生)のウェルビーイングを調べるものでしたが、北條准教授の研究は、職場におけるウェルビーイングを初めて詳細に調べたものと言えます。

 次に、行動分析学的介入による職場の最適化についての説明がなされました。行動分析学とは、行動を定量的に計測し、行動の予測と制御を行う心理学の一学派です。ヒヤリハット報告を例に行動分析学について説明すると、本来のヒヤリハット報告は職場や作業の危険性を認識して安全にするためのものですが、ヒヤリハット報告すると責められる状況も少なくありません。このような場合、まず、報告をしたという行動とヒヤリハットの内容は分けて考えます。そして報告をしたという行動には賞賛などの報酬を、ヒヤリハットの内容については個人的な責任を除外して環境の改善を行います。そうすることで報告行動の強化にあたり、よりヒヤリハット報告が増えるようになると考えます。このように、「適切行動」には賞賛を与えるシステムは、産業現場にはあまり見られないものです。働きがいややりがいを評価し、高めるような組織のシステムが今後必要になってくるだろう、と北條准教授は考えています。

 行動分析学の安全についての研究領域は、産業安全行動分析学(Behavior -Based Safety)と呼ばれており、北條准教授らは、このBBSを産業界に普及するべく邁進しておられます。

共同研究者の紹介

北條理恵子

看護師,助産師免許を取得後,自治医科大学附属病院産科病棟に3年間,民間の産科病院に2年間勤務.その後,駒澤大学文学部心理学コースに入学.同大学大学院にて1996年修士(心理学)取得.博士後期課程在学中の1999-2004年まで米国ロチェスター大学でVisiting scientistとして行動毒性学を学ぶ.帰国後に東京大学にて博士(獣医)を取得.2004年国立環境研究所にポスドクとして勤務後,産業技術総合研究所,労働安全衛生総合研究所機械システム安全研究グループ上席研究員を経て,2022年1月より長岡技術科学大学システム安全工学専攻に准教授として勤務.産業安全行動分析学研究室にて,働く人の目線からの安全制御システムの有効性評価,適切な作業行動のための行動分析学的介入,働く人のウェルビーイング評価に関わる研究に従事.除雪,建設・土木,製造業における機械のふるまいを含むすべての作業行動を分析し,定量評価に基づく最適化の構築を目指す.日本行動分析学会会員,日本信頼性学会会員,日本安全工学会会員,計測自動制御学会会員,日本機械学会産業・化学機械と安全部門副部門長.